宗田節とは

ソウダガツオ(通称メヂカ)を煮熟→セイロ取り→焙乾→天日干しの各工程を経て水分を十分に減少させ節としたもの。

宗田節の種類

季節によって原魚となるメヂカの状態が違うため、それぞれに呼び方があります。
また、そのメヂカの品質によってできあがる宗田節も様々ですが、なかでも脂の少ない笹目近・寒目近は土佐清水市が誇る最高級の宗田節のブランドです。

呼び名漁獲期大きさ説明
笹目近8-9月100-200g子供のメヂカで脂が少なく、コクのある宗田節となります
秋目近10-12月300-400gだんだん大きくなって脂がでてくる
寒目近1-3月400-550g型は大きくなるが脂は少なく、風味のある最高級の宗田節となります
春目近4-5月600-800g産卵前で脂が多いので凍結したり、皮をはぐことで脂を落として宗田節とする
梅雨目近6-7月600-800g産卵期に入り脂が落ちてくるが、凍結してから宗田節とすることが多い
水揚げされたメヂカ

製造工程

水揚げされたメヂカ 夜明け前から土佐清水沖へと出航した漁師さんが、伝統の曳き縄漁で一尾一尾釣り上げ、十分に冷却したまま水揚げした鮮度抜群のメヂカです。
水揚げは昼から夕方にかけて土佐清水市内の各港で行われ、その時間に合わせて入札があります。 そこで落札されたメヂカはすぐに節納屋へと運ばれ、翌朝(時期によってはその日のうち)に煮熟されます。

煮熟中の釜 コンテナに入れて市場から運んできたメヂカを、ニカゴ(煮熟用の鉄製のカゴ)に並べて、一度沸騰させておいた釜へと入れます。
再び沸騰してきたら、火を弱め水を差しながらメヂカの大きさに合わせて40分から1時間半ほど煮熟します。

煮熟後のメヂカ メヂカを大量に煮ることによって釜の湯は脂で茶色になりますが、これがなんともいえない旨味をメヂカに与えてくれます。
こうして釜揚げされたメヂカはそのまましょうゆをつけて食べても絶品です。
※当店では保存も考慮し、さらに燻製の香りをプラスした一番火節を販売しています。

セイロ取り 釜揚げされたメヂカは冷めないうちに頭と内臓と中骨を落として、セイロ(燻製用の鉄製のカゴ)へと並べていきます。 女工さん達の熟練の技が光る瞬間です。
丁寧に余分なものを落とした宗田節の出汁は雑味やエグ味がなく、力強いコクと風味のある味となります。

焙乾 一定の高さへと積み上げられたセイロをタキナヤへ運び、その日のセイロ取りが終わった後、地下でボサに火をつけます。
そして、ボサが炭火になるたびに追加していくという作業を一日に4.5回繰り返します。
この火の強弱や量、タキナヤの構造やセイロの置き方などによって焙乾具合が違い、それぞれの節納屋の特色が出る工程でもあります。

タ・Lナヤの中 夜通しボサの火で焙乾されたメヂカは、翌日には均等な焙乾具合となるようセイロを並べかえ、上の階へと移されます。
こうして節となるまでにはメヂカの大きさや脂によって変わりますが、4日から1週間ほどかかります。

裸節の天日干し 焙乾が完了し、タキナヤから出してきたメヂカを選別後、晴れた日に天日干しします。
裸節で出荷する場合は、この後もう一度よく選別し丁寧に出荷用の箱へと詰めていきます。 選別は宗田節の大きさや形、脂の有無によって行いますが、かなりの熟練を要する作業です。

カビ節の天日干し カビ節の場合は、裸節をセイロに並べ高温多湿になる機械でカビ付けした後、天日干し→冷暗所に保管という工程を2.3度繰り返し、出荷するまでには半年以上かかります。
天日干しすることによって、風が余分なカビを飛ばし、日光がカビに色をつけ節を熟成させて、旨味が増していきます。

節納屋の風景 節納屋の風景
火事ではありません。
土佐清水市では一年中、至る所で燻製の煙があがっています。

語句説明

  • 曳き縄漁・・・土佐清水のメヂカ漁の場合、円を描くように船を旋回させながら撒き餌をまき、船尾の疑似餌をつけた4-5本の竿で次々とメヂカを釣り上げていきます。 巻き網漁などのように、魚群ごと一網打尽にすることのない持続可能な優れた漁法です。
  • 節納屋・・・土佐清水市内で二十数軒ある宗田節製造工場のことで、市内では単にナヤと呼ばれています。
  • タキナヤ・・・メヂカを焙乾するための部屋で、3.4階建てになっており焙乾が進むにつれメヂカを上階へと移動させます。
  • ボサ・・・焙乾するためにくべるまきのこと。すべて土佐清水産の広葉樹を使っているため、燻製の香りは抜群です。
  • 選別・・・出汁用途が主の宗田節は生食用とは違い、脂があると好まれません。そのため脂の有無によって分けることが重要です。
ボサ置き場から見た工場の煙