全国カツオまつりサミットin焼津

今回で第4回目となる全国カツオまつりサミットが、「健康魚カツオで作る元気な地域未来」と題して11/4に静岡県焼津市で行われました。

カツオまつりサミットイン焼津のパンフレット

前回の気仙沼のブログはこちら

メインの記念シンポジウムは、まず主催者である焼津の中野市長の挨拶からはじまりました。

焼津市長の挨拶

次にコーディネーターで日本カツオ文化研究所の二平章先生が、「カツオの魅力発信でつくる持続可能なカツオ産業の地域未来」としてサミットの趣旨や講演の概要を説明してくれました。

日本カツオ文化研究所の二平章先生

続く記念公演ではサバジェンヌこと池田陽子さんが「美と健康に役立つカツオの薬膳効果とサバから学ぶPR戦略」として、薬膳アテンダントからの視点や、サバ缶のブレイクからの事例を紹介しました。

サバジェンヌこと池田陽子さん

地元焼津からは、「カツオのまち焼津の歴史とこれから」として山福水産の見崎社長が、「焼津鰹節のあゆみ」としてトマル水産の大石社長が、それぞれ焼津の鰹節の成り立ちから今後の課題までお話しいただきました。

山福水産の見崎社長
トマル水産の大石社長

原料のカツオの調達から製造した商品の配達までの物流が、高知の鰹節製造が衰退し焼津が隆盛した命運を握っていたこと、そこから焼津の地や水に合うよう製造技術の改良を重ね日本一の焼津鰹節になるまでと、さらに現在の課題としては宗田節と同じものを抱えていると実感しました。

前半の締めくくりにはカツオちゃんことかつお食堂の永松真依さんが「鰹節を手削りする美味しい暮らし」を、カツオへの愛情いっぱいで話してくれました。

カツオちゃんことかつお食堂の永松真依さん

個人的にも気になっていたモルディブの鰹節事情も、写真をまじえて最新の情報をたっぷり届けてくれました。

牧歌的な漁師町かと思いきや現実は厳しく、観光地化が進むモルディブではもはや鰹節造りを行っている家庭はごくわずかであることや、商業的に質より量を求める鰹節製造会社では小型のカツオを求めたり焙乾に薪を使わない現場もあるなど、これがMSC認証(海のエコラベル)を受けたモルディブの鰹節なのか?という悲しいレポートもありました。

後半のリレートークも盛り沢山、さらに全国各地からカツオの魅力づくりの取り組みの成果を報告いただきました。

気仙沼からは前年のカツオ祭りに引き続き、今年も開いた気仙沼かつお祭りにてカツオの藁焼きたたきを実演し大好評だったこと、焼津と並ぶ一大産地の枕崎からは持続的発展を目指す枕崎かつお節宣言を、お隣の伊豆からはしおかつおの伝統をつなげる意欲的な取り組み、カツオ一本釣り漁船最多の町、日南からは日本農業遺産認定となった取り組みや、焼津からかつお節の大ヒット商品の事例など、ここでは収まり切らないほどバラエティ豊かなカツオの話を聴くことができました。

本編が気になる方はYouTubeでかつおサミットの講演を聴くことができます。

最後のパネル討論では講演者全員が登壇し、二平先生が皆に話をふりながらまとめつつ講演者も素晴らしい提案をしていくという最高の締めくくりとなりました。

パネル討論の様子

なかでもカツオちゃんの「かつおロードをつくろう」提言は、個性豊かな面々の集まりゆえの一体感の欠如やそれぞれの利害関係を超越した、このカツオまつりサミットを体現した言葉のように感じました。

その後はかつお尽くしの懇親会や、二次会のかつおナイトと充実の焼津初日となりました。

二次会参加者の集合写真

ありがつお!

カツオまつりサミットイン焼津のパンフレット

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