観測史上最長の7年9ヶ月を記録した黒潮大蛇行が、2025年4月に終息したと気象庁から発表がありました。
このまま終息した場合、観測記録のある1965年からの黒潮大蛇行の記録はこうなります。

黒潮の研究者の美山透さんによると、まだ完全に大蛇行が終息したわけではなく、今後は
- このまま終息する
- 再び大蛇行となる
の2択となるようです。
現在は伊豆諸島と東海沖に小さな蛇行がありますが、大蛇行のような安定性はないようです。
目次
黒潮大蛇行とは?
黒潮大蛇行であると判定されるには2つの条件があります。
- 潮岬で黒潮が離岸している
- 遠州灘沖で黒潮流軸の最南下点が北緯32度より南である

そのうち2の条件による今回の大蛇行の観測結果を見てみましょう。

2020年の後半に一度グラフが大きく上向いて大蛇行が解消されています。
現在は大蛇行が終息するか再開するか分からないと言うことで、このときの状況に近いと言えそうです。
黒潮は世界でも最大の海流の一つであり、幅は100km、深さは1,000m、流速は毎秒2.5mと自由形の金メダリストでも逆らって泳ぐことは不可能です。
黒潮独自の現象である大蛇行によって、生態系のみならず高温や高潮など気象にも様々な影響があります。
再び大蛇行となるのか、ならないのか?
今後も黒潮の流路に注目です。

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