土佐清水の宗田節が日本一の理由、それは鰹節造りから引き継がれた伝統の製造技術と、近くの漁場から豊富に良質のメヂカ(マルソウダ)を漁獲する技術にあります。
前者は私たち節納屋、後者は漁師さんによるものでそれが今回のテーマです。
本題の前に中浜生まれ中浜育ちの私も、幼いころより友達とよく釣りをしてきました。
駄菓子屋の50円の釣りセットに磯のニナを餌にしてチチコを釣ることから始まり、アカアミの餌のサビキで小魚を釣ったり、オキアミの餌のフカセでグレを釣ったり、メヂカの切り身で夜釣りをしたりとたくさん思い出があります。
メヂカの曳縄漁(ひきなわりょう)も体験したいと思い2年ほど前に計画したことがありますが、残念ながらまだ実現しておりません。
今回のテーマは元漁師の親類の話と本やネットの情報、そして釣り好きの私の想像が混じっておりますので、諸説ありますの感じで読んでいただければと思います。
前置きが長くなりましたが、釣りに大事なのは1つめが日時、2つめに場所、3つめに漁法(道具)、そしてそれらを判断し臨機応変に工夫する腕(技術と経験)だと思います。
釣ることそのものを楽しむのが趣味の釣りで、プロとしてお金になる釣果を求めるのが漁という違いはありますが、魚を釣りたいという気持ちは変わらないでしょう。
1つめのメヂカ曳縄漁における日時は、夜明けから夕暮れまでの半日に及びます。
市場の営業時間の関係から17時頃には帰港する必要があるため、日の出から目いっぱい釣る場合、港から2~3時間の距離に漁場があれば朝3~4時くらいに出港することになります。
日帰りの漁なので漁場がそれ以上遠いと燃料も高騰している昨今は、時間的・収支的にも厳しいでしょう。
2つめの場所は黒潮の流れや魚群探知機、仲間からの無線情報等を総合して経験や勘で決めます。
曳縄漁はその名の通り船を旋回しながら釣る漁法(縄を引く=曳縄)なので、風(波)の影響を受けやすく、沖の風が10mほどもあると出漁できません。
ネットで沖の風の予報を見て、先々の出漁計画を立てます。(前日から撒き餌=イカナゴの準備等があります)
※旋回方向は反時計回りですが、なぜ時計回りではないのかは分かりません。
反時計回りの方が魚が釣れやすいか、人の体や船の構造的に釣りやすいのか、北半球では台風も反時計回りのように自然に合うのか?
いずれにせよ漁場で多くの船がバラバラの方向に旋回するのは危険なので、どちらかに決めておくのは必須でしょう。
文章だけでは面白くないので、高知県漁業就業支援センターがYouTubeにアップしたメヂカ曳縄漁の紹介動画があるので見てください。
ナレーション付きで5分ほどに分かりやすくまとめられています。
3つめの釣り好きの気になる道具については、長くなりそうなのでまた次回に!
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