やっと本題の黒潮の流路とメヂカ漁との関係の話です。
以下に示すデータと知見は高知県水産試験場よりいただきました、ありがとうございます。
まずは過去4年間の足摺岬周辺のメヂカ曳縄漁(清水港と下ノ加江港での一本釣り漁)の水揚げの推移です。
1~3月はコンスタントに水揚げがありますが、4~6月は年によってかなりバラツキがあります。
グラフ中、背景をピンクにしていますが、今年2020年は記録的な不漁だったことが分かります。一方2018年は好漁で年間の合計も他の年の倍近くになっています。
この2018年と2020年の4~6月の黒潮の流路を比較します。
左が好漁の2018年、右が不漁の2020年でそれぞれひと月を上旬中旬下旬に分けています。
こうしてみると好漁時は足摺岬に接岸し室戸岬にも接岸気味なのに対し、不漁時は足摺岬から離岸もしくは接岸気味であっても室戸岬からは離岸しています。
※いずれの年も2017年の8月から始まった黒潮大蛇行の期間中であり、紀伊半島沖で大きく蛇行していますが、大蛇行=不漁ではないとも分かります。
結論として足摺岬周辺のメヂカ漁は、黒潮の流路が接岸し東向きであれば好漁、流路が離岸し(または足摺岬で接岸していても)南東向きであれば不漁となると考えられます。
これらを踏まえ、次回は今後のメヂカ漁を予測したいと思います。
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